~「なくステ」に協力する理由と環境への想い~
1都11県の非鉄金属回収・産業廃棄物リサイクルを行う株式会社宇津木金属では、環境保護に貢献するために、2024年5月より「なくステ」というサービスを開始しました。
企業から出るごみを買い取り、再利用や販売を行うことでごみの量を減らし、企業のCO₂排出量を削減します。また、得た対価の一部は森林保全活動に使われます。
本来、産業廃棄物業者は、多くのごみを回収することで事業が成り立ちます。
リユース事業を新たに始めるということはつまり、社内の人的資源を使って回収できるごみの量を減らすということ。それでも実施に踏み切ったのは、日々廃棄物を回収する中で「綺麗で使えるのに捨てなくてはならない」という心苦しさを、社長と社員が何度も味わったことが根源となっています。
サービス開始後、最初の活動として、まずは既存の取引先の企業のみなさまにご協力をお願いし、リユース可能な商品を1点1円で買い取らせていただきました。
リユースにご協力いただいた株式会社ヤマゲン様
株式会社ヤマゲン様は、この「なくステ」プロジェクトの初期段階からご協力いただいている企業様の一つです。今回は、代表取締役の山元秀一様にインタビューし、サービスに協力した背景や思いを伺いました。
株式会社ヤマゲン様と株式会社宇津木金属の会長は、30年以上にわたる長いお付き合いがあります。両社の関係は信頼と協力に基づいており、今回の「なくステ」プロジェクトへの協力も、その一環として快く承諾いただきました。
事業内容
株式会社ヤマゲン様は昭和59年の創業以来、精密機械加工業として30年以上にわたり事業を営んでおり、主に監視カメラや光学機器の部品を製造しています。
山元社長によると、品質には特にこだわり、最新の検査用機器を導入することで、高精度かつ高品質の製品を提供し続けています。時代の変化に対応した技術力の向上にも力を注ぎ、常に設備の見直しと改善を行っているとのことです。
※息子の山元秀一様、作業風景
部品製造で生じる資源のリサイクルとリユース
製造過程で発生するアルミやステンレスの切粉(切削加工で出る金属のカス)のリサイクルしておりこれらの金属切粉を、宇津木金属に日頃から納品しており、同社によるリサイクルの仕組みに貢献しています。
「私たちが出した切粉が、再びリサイクルされ、また新たな製品に生まれ変わる。これこそが本当の循環であり、持続可能な社会の実現に向けた一歩だと感じています」と山元社長は語ります。このように、ヤマゲン様と宇津木金属の間では、リユースだけでなく、資源の循環型社会への取り組みが長く続いています。
※収納しているアルミの切粉の説明
「なくステ」を選んだ理由
「なくステ」への協力のきっかけは、事務所での什器の入れ替え時に出た不要なオフィスデスクや家具をリユースに回すことを考えたことでした。山元社長は、「まだ使える物を、ただ捨てるのはもったいない」という強い思いを抱いていました。そこで、「なくステ」のサービスを提案したところ、即座に承諾され、リユース品として買い取ってもらうことに決まりました。
この決断により、単に廃棄物を削減するだけでなくリユース品として再利用してもらうことが可能となり、環境への配慮が具体的な行動に結びついた瞬間でもありました。
※株式会社ヤマゲン様提供のリユース品とCO2削減量は、こちらにも掲載しています
環境への配慮とリユースへの意識
山元社長は日常的に従業員へ節電などの環境への配慮を呼びかける取り組みがなされてきました。しかし、山元社長は、「SDGs(持続可能な開発目標)活動をどうやって始めれば良いのか、正直迷っていた部分もありました」と振り返ります。そんな中で「なくステ」のサービスは、ごみを出すだけでリユースにつながり、自然と環境貢献ができるというシンプルかつ効果的な手法であったため、協力することに大きな価値を感じたそうです。
今後も「なくステ」に積極的に協力し、より環境に配慮した活動を続けていきたいという意向を示しており、環境への取り組みに対する前向きな姿勢が伺えました。
「なくステ」による持続可能な社会の実現を目指して
株式会社宇津木金属の「なくステ」プロジェクトは、単なるごみの回収を超えて、企業と連携して持続可能な社会を構築することを目指しています。リユースを通じて、廃棄時のCO₂排出を減らすだけでなく、森林保全活動にも貢献するという取り組みは、多くの企業から賛同を得ています。株式会社ヤマゲン様の協力を通じて、さらにこの活動が広がり、環境に優しい未来を築くための一助となることを願っています。
株式会社ヤマゲンについて
・株式会社ヤマゲン
・住所:埼玉県比企郡川島町下伊草163-1
・代表者:代表取締役 山元 秀春
・設立:昭和59年4月
・事業内容:非鉄金属精密加工製造
ゴミの中には価値あるものが多く、それを適切にリユースすることで廃棄時のCO₂排出を減らし、さらに森林保全活動につなげることができます。
私たちは、サステナブルな社会を多くの企業や個人と共に創り上げることを目指しています。
最後までお読みいただきありがとうございました。